2017/03/28

これから音楽はどうなってゆく?|小室哲哉x近田春夫トークイベント

 
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小室哲哉さんと近田春夫さんのトークイベント「これから宇宙はどうなってゆくのかしら」に行ってきました。

宇宙とタイトルに入っているのに、宇宙の話は全然なかったんですが(笑)、作品を生み出し続ける、トップクリエイターの方々のお話は新鮮でした。

特に小室さんが、音楽業界で起きているイノベーションや、これからのミュージシャンに必要なものについての話をがっつりされていて、面白かったのでまとめました。

 

CDを売る時代じゃない。データをシェアする時代に

CDを売ることで音楽を届けていた時代では、コツさえわかれば、ある程度「売れる」コンテンツは作ることができたと言います。

しかし、ある2つのことがきっかけでその音楽業界のすべてが変わったとのこと。

1つは、マドンナがワーナーをやめて、ライブ中心の活動にしたこと。

もう1つは、スティーブ・ジョブズが音楽をデータにしたことです。

 

ライブ中心のミュージシャンの活躍

以降、ライブで生演奏を行い、ファンとの交流を深めていくミュージシャンの活動が注目されるようになります。

例えば日本でも、RADWIMPSは2016年にMステに出演するまでは、10年以上テレビに出ないミュージシャンとして知られていました。

矢沢永吉も毎年12月に武道館でライブ開催して往年のエーちゃんファンに歌声を届けています。

 

音楽のデータ化

音楽のデータ化ということでは、近年定額制の音楽配信サービスが急増しています。

AmazonのPrime MusicやLINE Musicなどをお使いの方もいるでしょう。

もはや音楽を聞くためわざわざレンタル屋さんに行って、借りて、、、と言ったことをする必要も無くなってきています。

 

音楽はスタジオじゃなく、飛行機の中で作る?!

小室さんがヒャダインや中田ヤスタカと仕事する中で感じたことだそうです。

特に話題に出ていたのは、「ガレージバンド」の話。

ガレージバンドとは、Macやiphone、ipadに入っているアプリです。このアプリ、楽器ができない人でもお手軽に作曲ができてしまいます。

飛行機の中で暇だからということで、このガレージバンドを使って音楽を作ったミュージシャンを最低でも5人は知っていると小室さんは仰っていました。

音楽を作ることに対する敷居はとても低くなっているということですね。

最近は追いついてきた感がありますが、初音ミクをはじめとするボーカロイドに自分の歌を歌わせるボカロPと呼ばれる人々が活躍するような時代になってきました。

場所も、そして歌手にすら囚われることなく作曲活動ができる時代になってきているのだと感じます。

 

自分ではなく、他人の不満に応える

小室さんが音楽を作る中で、一番悩むのが歌詞だそうです。

特にJPOPだと、短い音節の中に意味の通る言葉を埋め込まなければならないので大変とのこと。

そんな大変な作詞をするとき、小室さんがあるイメージを持つのだと言っていました。

「自分を見ている女性が目の前にいるとイメージして、その女性の持つ不満や望み(基本的には主に不安)に向き合う歌詞を作ろうとすると結構うまくいきます。」

 

自分ではなく、他人の求めに応えられるモノを提供する。作曲を自己表現の場ではなく、請け負い仕事として捉える。

このスタンスは小室さんの中でデビューの時から一貫しているとのこと。

特にGlobeの結成の時には、当時のAvexから『これまでの音楽グループと一桁違う売り上げを上げるグループを作ってほしい』という要望に応える形で結成したとか。

 

ミュージシャンはトライアスロン選手にならないとダメ

これからのミュージシャンはトライアスロン選手にならなければならないという話もありました。

1つは、体力的な問題。ライブ中心で活動していく生活になれば、全国・全世界を休む間もなく飛び回る時代になります。ファンを納得させられるくらいの生演奏を行うためのパフォーマンスを発揮するために体力が必須になります。

もう1つは、歌だけでは食っていけないということ。ダンスであったり、ライブであったり、ネットであったり、歌が上手い以外に何か秀でていないとミュージシャンとしてファンが増えることはないという話をしていました。

この話については、小室さんは東洋経済のインタビューで語っています。

デビュー当時、TM NETWORKが中々うまくいかずバンドマンとして苦しんでいた時の小室さんを救ったのが作曲家としての仕事でした。

職種を二つ以上持つことが重要になってきます。たとえば、アーティストと俳優ならば、それぞれついてくるファンは異なってきます。むろんファンはまったく違うわけではありませんが、違う層のファンを獲得できる。違う環境を持つことで、マーケットは拡がります。つまり、職業欄に、職業を二つ以上書くことができると、結果として自分のビジネスも拡がっていくわけです。

(小室哲哉|TK流目標達成術~ひとつのことに集中していたら、きっと僕はダ

メになっていた~

 

まとめ

今回は音楽業界に関する話でしたが、音楽に限らず創作活動に対する敷居はどんどん低くなってきています。

小室さんは、このようなイノベーションの中で、音楽業界に変化がなければ、業界自体がズルズルと衰退していくと話していました。

誰でも情報を発信できる時代の流れに柔軟に対応できるか否か。

これこそが、これからの時代を生き抜く大きなポイントだと感じた2時間のトークイベントでした。

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