書評:岡本太郎「自分の中に毒を持て」|常識を捨てろ!

 
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今回は岡本太郎「自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか (青春文庫)」をご紹介します。常識を捨てたい人は必読です。

 

岡本太郎とは?

岡本太郎は、戦後日本を代表する芸術家です。

東京で生まれ、パリ大学で芸術を学びます。在学中に見たピカソの作品に衝撃を受けた結果、前衛的な作品を次々に発表し、国内・国外で高い評価を得ました。

大阪万博の「太陽の塔」を創作したことでも有名です。

岡本太郎は知らなくとも、彼の名言「芸術は爆発だ!」という言葉を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。

超個性派人間として、文壇やメディアでも活躍し、1996年に没後も、その生き方や考え方は多くの人々に影響を与え続けています。

 

人生は積み減らすもの

人生は積み重ねだと誰でも思っているようだ。ほくは逆に、積みへらすべきだと思う。財産も知識も、蓄えれば蓄えるほど、かえって人間は自在さを失ってしまう。過去の実績にこだわると、いつの間にか堆積物に埋もれて身動きができなくなる。

人生に挑み、本当に生きるには、瞬間瞬間に新しく生まれかわって運命をひらくのだ。

(岡本 太郎|自分の中に毒を持てーあなたは”常識人間”を捨てられるか)

人は生きていく中で、知識を得て、経験を得て、成長していきます。しかし、成長と同時に、付き合いやお金、世間体など様々なしがらみに囚われていきます。

 

「安定」をとってしまう日本人

特に、日本では、危険に賭けない方がいいというムードが漂っています。

原因として、岡本さんは教育システムの問題を挙げています。

日本では学生時代は誰でも自由な考えや行動をすることができます。文系の大学生は最たるもので、勉強にも迫られない環境下でついつい甘やかされがちになります。人生については、就活する段階ではじめて考える、なんて学生も多いのが実態です。

では実社会に出たら、人生について考えるかと言うとそうではありません。

勤め先では、会社内の事情に明るくて、上司・同僚・後輩との人間関係さえなんとかできていれば、問題ありません。生きがいを考えるのが次第に馬鹿らしくなり、ただ家と会社を往復する生活になっていきます。

大体において、多くの人がここで人生をあきらめます。本を買って自己研さんするくらいなら、ゴルフでも上手になろうとする、夢を見ない大人の出来上がりです。

 

”捨てる主義”のすすめ

岡本さんはなんでもよいので、とにかく思いついたことはすぐに始めてみることを薦めています。

三日坊主でも、気まぐれでも構いません。惹かれるものがあれば、計画性など考えずに、パッと手を出してみるべきです。

続かなくても問題ありません。重要なのは、さまざまな手段で自分の運命を試すことです。

一瞬でもよいので、一回一回全力で思いついたことに取り組む。三日坊主になるという計画をもって何かに挑むのも良いのでないでしょうか。

 

「一度死んだ人間」になれ

自分はなんてダメ人間なんだ、すぐに不安になって、優柔不断で…と、自分に自信が持てない人は、素直にその感情を認めるべきです。

気が弱くてどうする――とクヨクヨしても、あなたの気が強くなることはありません。気を強くしようともがく必要もありません。

一つでも自分で積極的に打ち込めるものが見つけられれば勝ちなのです。自分の弱いところを認め、打ち込めるものが見つからない場合もそのことを認めて、自由に興味の出たものに手を出してみる。そうすることで、何か打ち込めることを見つけるチャンスが見つかるのです。

 

まとめ

本書の中では、岡本太郎の個性的な経歴とともに、現代でも通じる思想や感情が詰まっています。

常識にとらわれたくない人はもちろんのこと、情熱的な本を探している人も、是非この本を手に取ってみてください。

 

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