2017/03/24

石油王は公務員?あなたの知らない中東の世界

 
middle-east-dubai

この記事を書いている人 - WRITER -

先日、また石油が発見されたとニュースになっていました。

石油開発帝石(INPEX)は22日、イラク南部のブロック10鉱区で新たな原油を含んだ地層を発見したと発表した。日量8000バレル以上の原油の生産が確認でき、大規模油田となる可能性もあるという。同社はデータ解析などを進めて商業開発の可否を検討していく。

(産経ニュース|国際帝石がイラクで油層発見、大規模油田の期待も ロシア企業との共同権益

「石油がもうすぐ無くなる!」という話をよく聞きますが、しばらくは無くなることはなさそうです。

石油と聞くとよくイメージされるのが、中東の国々です。

外務省HPに掲載されている、一日あたりの原油の生産量の多い国ランキング10でも、10ヶ国中5ヶ国が中東の国になっています。(外務省|(キッズ外務省)一日あたりの原油の生産量の多い国

「中東っていえば石油王!お金持ちの人ばっかりなんだろうな」と、ついつい想像してしまいます。

しかし、あなたは中東って本当はどんなところか知っていますか?

中東で生活する日本人の話をもとに、あなたのしらない中東の世界について紹介します。

 

石油王は年収1000万の公務員?

ドバイやマカオのカジノで、いかにもお金を持っていそうな「石油王」がギャンブルに興じている映画のワンシーンを見たことはあるでしょうか。

「いつかアラブの石油王に見初められて、第三夫人あたりになって人生安泰!」なんて夢見る人もいるかもしれません。

「石油があるから、お金持ち!」と私たちは思っていますが、実際に中東の人達は石油を自分の資産として持っているのでしょうか。

答えは否です。

石油の湧き出る油田は、国を動かす王族など一部の人が所有しています。

そのため、石油関係産業は民間ではなく、国有企業など公的機関が携わる仕事になっています。

実は、中東の多くの人々が「公務員」として、この石油関係の仕事をしているのです。

マッキンゼーの調査によると、サウジアラビアで働く被雇用者のほぼ70%(300万人以上)は公共部門で働いています。

雇用が安定しており、給料も高いことから、公務員は大人気です。(CNN.co.jp|サウジの公務員、勤務は1日1時間? 閣僚がテレビで発言

2013年のデータでは、公務員の平均月給は2400ドル(約25万円)と言われていますが、現地で働く日本人によると、このくらいの月給があれば、日本でいうところの年収1000万円レベルの生活ができるそうです。

オイルマネーの恩恵で、国民の医療費が無料であるなど、生活にかかるコストが日本に比べて格段に低いことが、その理由です。

実際にドバイやマカオで見かける「石油王」と呼ばれる人は、このような「公務員」の人々であると言われています。

 

お金じゃなくて縁で動く

中東の人々が重視するのは、お金ではなく人の縁です。

ビジネスをする上では、その人が誰の知り合いなのか?どの権力者とパイプを持っているかで仕事の進みが大きく変わります。

例えば、サウジアラビアでビジネスをするなら、どの王家の人間とつながりを持っているかがポイントです。

王家内で常に巻き起こっている権力闘争の中で、一番勢いのある人物がバックにいるとわかれば、ビジネスもとてもスムーズに進みます。

お金に困っていない国々だからこそ、それ以外に何をもたらしてくれるのかが人を動かす大きな動機になっているのです。

 

産油国と非産油国の教育格差

中東、と一口に言っても、実は石油が生み出している産油国と石油の生産が少ない非産油国と呼ばれる国々があります。

この産油国、非産油国の間には大きな教育格差があります。

産油国で生まれた人々は、基本的に高度な教育を受ける必要がありません。

なぜなら、先程も紹介したように多くの国民が公務員として豊かな生活ができるからです。

国にはお金が沢山あって、勉強せずとも公務員になれて楽しく暮らせるのですから、受験戦争を勝ち抜いて一流企業に就職 or 起業してお金持ちに…などと考えることはありません。

結果として、産油国で公務員として働く高所得者層の多くが、数学の微分積分も知らない、といった状況になっていると言われています。

一方で、非産油国の人々は、教育への関心が高く、高い起業意識を持っています。

エジプトも非産油国に分類されますが、カイロ大学は中東最高峰の教育機関になっています。

小池百合子東京都知事が卒業したことでも有名ですね。

オイルマネーが入ってこない分、非産油国の人々は競争社会の中で生きていると言えます。

 

まとめ

今回は石油で中東を区分しましたが、別の視点でも中東を見ることもできます。

宗教的な視点で見るならば、シーア派とスンニ派という分け方で見ることができます。

移民という視点でみるならば、イスラエルやレバノンの移民の歴史を紐解くことができます。

日本にいると、中東の話をほとんど耳にすることはありません。

しかし、レバノン人の両親から生まれたカルロス・ゴーンのように、日本で活躍している人々の中にも、ふと中東との関係を垣間見ることができます。

中東について触れてみて、あなたの世界観を広げてみましょう!

 

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

この記事を書いている人 - WRITER -
 

  関連記事 - Related Posts -

 

  最新記事 - New Posts -

 

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です